※ 野菜の無償支援について (2024年8月7日) お知らせ

コンポストについて

コンポストとは?

コンポストとは「堆肥(compost)」や「堆肥をつくる容器(composter)」のことです。家庭からでる生ごみや落ち葉、下水汚泥などの有機物を、微生物の働きを活用して発酵・分解させ、昔から伝承されてきた日本の大切な知恵のひとつです。

コンポストって新しい活動・概念なの?

日本には「もったいない」という言葉があるように、かつては人と自然が共生する循環型の生活を送っていました。稲作が発達した日本では、生ごみや糞尿などを自作で肥料(たいひ)にして、田畑へ散布していました。しかし、都市化が進み、人口が増えて化学肥料や農薬をつかった効率性を重視した農業が普及すると、ごみは多様化し、まとめて焼却処理されるようになりました。一方、市町村でコンポスト事業が始まり、ここ20年ほどは循環型社会への取り組みとして再注目され、各地に広がっています。

コンポストをすると何が良いの?

最近は、一般の家庭でも手軽にできるコンポストが増えています。そもそもコンポストにはどんなメリットがあるのでしょうか。

自分・家庭へのメリット

●生ごみを捨てる手間がなくなる
●生ごみを捨てるときに使うビニール袋が必要なくなる
●栄養豊富な堆肥を自作することができる
●できた堆肥は家庭菜園や花の栽培に活用できる
●堆肥でできた野菜や果物はおいしく、安心して食べられる
●ごみが減るので、ゴミ袋代を節約できる
●環境などに関心を持つきっかけになるなど、エコ活動として気軽に参加できる

堆肥(たいひ)って何?

コンポストに取り組むと、生ごみが堆肥に変わります。では、堆肥とはどんなものか知っていますか。
「わら、落葉、野草、藻類などを積んで腐らせた自給肥料。肥料としての効果のほか土壌の肥沃度を保ち、土壌の物理化学的、微生物学的な性質を改善する土壌改良剤として有効である。」(ブリタニカ国際大百科事典)
簡単に言うと、堆肥とは有機物を微生物に分解させて、その栄養を植物が吸収しやすい状態にしたものです。

どうやって生ごみが堆肥に変わるの?(メカニズム)

自然界には、さまざまな種類の微生物がいます。空気や土、水、私たちの体の中など、身のまわりのあらゆるところに住んでいます。土ができたり水がきれいになったり、納豆や醤油、チーズ、お酒などの食品も、微生物の働きによってできるものの一例です。


コンポスト容器の中に生ごみを入れると、有機物をエサにする微生物が分解して、その活動エネルギーで温度が上がったり下がったりします。

そのため、容器の中には四季それぞれに働くたくさんの微生物が混在し、同時に活躍することで、自然界よりもかなりスピーディに堆肥化が進みます。

自然のサイクルでは、小動物や微生物の働きによって、植物などの有機物は時間をかけて土に戻ります。1cmの土ができるためには100年かかると言われています。
田畑で野菜や果物を育てて収穫を繰り返すと、土の中の栄養素はだんだん減っていきます。土に含まれる栄養素を使うことで作物ができるためです。人が堆肥を自作して土に加えれば、より早く効率的に土に栄養を補うことができます。
私たちが出す燃えるゴミの約4割は、生ごみが占めています。私たちが食べた作物の生ごみを家庭で堆肥にして土にかえせば、自分たちの手で「小さな循環」「リサイクルの輪」を作ることができるのです。

生ごみ堆肥の作り方

(雑草や枯れ葉を生ゴミに混ぜても大丈夫!)

STEP
土を予め1/4~1/5程度入れておく

生ゴミをは土で覆う必要があるので、雑草堆肥より多めの土を入れて下さい。

STEP
生ゴミを追加する

細かく裁断して入れると分解が早くなります。

※ 雑草や枯れ葉を生ごみにかぶせるやり方もあります。

においが気になる方は是非とも実践してみてください。(雑草は水分も豊富です。)

  1. 米ぬかや牛糞などの栄養豊富な有機物を入れる週に1回程度、生ゴミを覆うくらいの量を入れてください。
  2. 発酵促進剤を入れる(ご使用量は商品に記載の説明文をご確認ください。
  3. 虫対策のため、約2cmの土を覆い被せる【重要

生ゴミが選出すると虫がエサと認識して寄ってきます。

※ご家庭の土で蓋をしても虫が寄ってくるようでしたら、赤玉土をご購入し蓋をしてください。

STEP
水分調節

土の表面が乾燥していたら、ショウロやバケツなどで水を入れます。

  • 微生物の最適な水分30~60%です。不要な水分は排出されますので安心してください。
  • 乾燥しても微生物はいなくなりはしません。ただ発酵は遅くなりますので注意してください。
  • 温かい時期は植木鉢のように乾燥しやすく、日光を当てすぎない方が水の減りが少なくて済みます。
STEP
②から、何度も繰り返す

かき混ぜをする場合、振ることは推奨いたしません。スコップで混ぜたり、容器を転がしてください。

落ち葉堆肥の作り方

(生ごみを入れない場合)

STEP
土を5cm程度予め入れておく(土を多く入れすぎると重くなるので注意が必要)

雑草、落ち葉の栄養を土で吸収するためにおこなう作業です。

STEP
雑草、落ち葉などを入れる

刈り取ってすぐの緑のものと、落ち葉や干し草などの茶のものを2:3の割合で入れるとより良いです。種子や根を入れる際はなるべく直射日光で乾燥させて下さい。落ち葉がないときは雑草を枯らす事で茶色のものに変化します。

  1. 米ぬかや牛業などの栄養豊富な有機物を入れる週に1回程度、雑草や落ち葉を覆うくらいの量を入れてください。
  2. 発酵促進剤を入れる(ご使用量は商品に記載の説明文をご確認ください。)
  3. 約2cm砂または土を覆い被せる

生ゴミのように虫は寄ってきませんが、落ち葉に虫の卵が付着している可能性があるので、気になる方は土を被せる事をオススメします。発酵促進剤によって土を覆い被せる事が必須なものもございますので注意してください。

STEP
水分調節

土の表面が乾燥していたら、ジョウロやパケツなどで水を入れます。

  • 微生物の最適な水分30~60%です。不要な水分は排出されますので安心してください。
  • 乾燥しても微生物はいなくなりはしません。ただ発酵は遅くなりますので注意してください。
  • 温かい時期は植木鉢のように乾燥しやすく、日光を当てすぎない方が水の減りが少なくて済みます。
STEP
かき混ぜる

2週間に1回程度振った方が発酵が進みます。容器を振ったり転がしたりしてください。

発酵促進剤によっては、かき混ぜることが不要なものもあります。

必要な準備物

スコップ

土をかけたり、土を移す際に使用します。

ご家庭の古い土を使用してください。(ガーデニング用、お庭の土、一般的な土)

※購入される場合は、黒土をオススメします。虫除けには赤玉土を推奨します。

リン・カリウム・炭素などが豊富な有機物

a.生ゴミと雑草、落ち葉で運用する場合

→窒素・炭素は豊富ですがの栄養分が偏るので、米ぬか・牛糞・鶏等のリンやカリウムが豊富なものを入れると植物の実の付きや花の咲き、根のはり具合が良くなります。

b.生ごみのみ、雑草のみ、生ゴミと雑草で運用する場合

→窒素の栄養分だらけになるので、市販の腐葉土を入れた米ぬかなどを入れると栄養が安定します。

お肉やお魚の食べ残し等を入れてもにおいませんか?

においはします。ただ土をかぶせる事でかなりにおいがおとなしくなります。

  • 土を入れてもにおいがするという方が中にはいらっしゃいます。暖かい時期においが特に強いです。
  • 肉や魚の酸敗臭に眼や猫、鳥などが近寄ってくる可能性があるのでご理解の上、投入下さい。
虫がわいた場合はどうすればいいですか?

土を表面に覆っても改善されない場合は、水分過多の可能性があるので、容器を日当たりのいい場所で乾燥させて下さい。葉っぱ類で生ごみを覆ったり、赤玉土をご購入して頂き5cm程表面に被せてみる事もオススメです。市販の発酵促進剤の発酵熱で虫を死滅させるやり方もあります。

私たち団体は、コンポストを利用した堆肥を使い、有機肥料での作物を栽培しています

栽培計画、栽培の様子などは、”活動のあゆみ”からご覧ください。